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木工作業における木材同士の接合方法。

木工作業では、角材同士や板材同士を接合する作業が多くあります。

 

また接合作業は、木工の中で最も加工技術を要する作業でもあります。

 

木材同士の接合方法としては、一方の部材に穴を開けたり、ミゾを欠き取ったり、

もう他方の部材のほうにはホゾを作り、差し込んだり組み合わせたりして接合します。

 

このような接合方法を一般的に仕口(しぐち)と呼んでいます。

 

この仕口の方法には、接合部材の形状によって次のような方法があります。

 

1.ほぞつぎ
2.だぼつぎ
3.相欠きつぎ
4.三枚つぎ
5.留つぎ

 

 

ほぞつぎ

家具製作においてもっともよく使われる接合方法で、テーブルの脚と幕板、脚と貫、

貫同士の接合等に使われます。

 

 

 

だぼつぎ

だぼつぎは、接合する両部材の接合面に穴を開け、その穴に「だぼ」と呼ばれる

圧縮して作られた丸棒を打ち込こんで、接合する方法です。

 

だぼつぎは生産性に優れており、大量生産方式を採用している家具メーカーの家具部材の

仕口として普及しています。

 

ただし、だぼつぎの場合は、ほぞつぎと比べて、より精度の高い加工が必要になります。

 

 

通常接合箇所には2個以上のだぼ穴を開ける必要がありますが、接合する両部材の

穴の位置を正確に開ける必要があり、正確でないと、接合したとき隙間ができたり、

十分な強度を得られません。

 

 

無垢板の場合は、木目が有りますので、木工用のキリでだぼ穴を開ける際どうしても

木目に影響され、位置がズレたり、キリが斜めに入ったりします。

 

パーティクルボードやファイバーボードのような木目に影響されにくい部材同士の接合に

向いていると思います。

 

 

 

 

だぼつぎに使われるだぼは、直径が8mm前後、長さが30mm前後で

表面に圧縮してつけたミゾが有り接着剤のまわりをよくしています。

 

樹種としてはブナ材が多く使われます。

 

 

だぼの径が8mmの場合は、だぼ穴は7.9~7.8mmを開けます。

これにより強固に接合できます。

 

また、接着剤の水分をだぼが吸収することによって起こる膨張によってさらに強く結合します。

 

下記の写真は当社で使っているだぼです。

 

 

 

 

相欠きつぎ

かまち材をお互いに厚さの半分づつ欠きとって組み合わせたもので、強度が弱く、

 

主にフラッシュ構造の枠組み材に使用されています。

 

強度も弱いため、釘、ネジ、接着剤等により補強が必要です。

 

 

 

 

 

三枚つぎ

三枚つぎは、部材厚の1/3づつを雄と雌のほぞに加工して差し込むもので、

 

各種の枠を作るのに用いられる構造です。

 

 

 

 

 

 

留つぎ

留(とめ)つぎとは、枠組みや箱組みをする場合、両方の木口をそれぞれ45°にカットして組み、

木口を外に出さない接合方法です。

 

外観上美観が要求される額縁や箱の接合にもちいられます。

 

ただ強度は弱いので、ちぎり、雇いざね、筋交い、ダボ等で補強する必要があります。

 

 

 

 

 

 

 

平打ち付けつぎ

平打ち付けつぎは一方の木口を直角に加工し、これをもう一方の板に突き合わせ、

釘と接着剤を併用して接合します。

 

強さや外観も劣りますが、加工が簡単なので、箱組みや机の引き出し組みなどに用いられます。

 

外観を良くするためには、だぼ穴を開け、釘打ちの後ダボを打ち込みすれば、

釘の頭が隠れきれいに仕上げることが出来ます。

 

種類としては、打ち付けつぎ、包み打ち付けつぎ、留形包み打ち付けつぎ、が有ります。

 

 

 

この方法での釘付けの保持力を高めるには、釘の長さは板厚の3倍前後、

交互に約70°前後の角度をつけて打ち込むようにします。

 

大入れつぎ

大入(おおい)れつぎ、又は追入(おいい)れつぎと呼ばれ、一方の板の側面にミゾを掘り、

他方の板の木口を差し込んで接合する方法です。

 

大入れつぎには、

 

① 差込み部材の厚みのミゾを側面の全部に貫通させた大入れつぎ、

 

② ミゾの両端を貫通させずにした肩欠き大入れつぎ、

 

③ 箱組み等によく使われる片胴付き大入れつぎ、

 

④ ホゾが抜けないようにした蟻形大入れつぎがあります。

 

蟻形大入れつぎは、天板の反り止めとして使われる吸い付き桟を取り付ける場合にも

使われる方法です。

 

ミゾの深さは厚みの1/3程度とし、あまりきつすぎないように加工するのが良いでしょう。

 

 

 

組みつぎ

組みつぎは、両方の接合部に凹凸の組み手を加工し接合するもので、

外観上美しく強度もあります。

 

引き出し、箱等の組み手に使われます。

 

2枚組みつぎ以外は全て奇数枚に組み手を割り付けします。

 

 

きわはぎ(巾はぎ)

きわはぎは、板の側面(木端)と側面を削り、この板を数枚貼り合せ、

巾の広い大きな1枚の板にしたものです。

 

特に巾の広い板が必要なテーブル等の天板を製作するのに使われる方法です。

 

はぎの方法には次のような種類があります。

 

(1) すり合わせはぎ(芋はぎ、平はぎ)
(2) 相欠きはぎ
(3) 雇いざねはぎ
(4) 本ざねはぎ
(5) 蟻ざねはぎ
(6) 相互はぎ
(7) 傾斜はぎ
(8) だぼはぎ
(9) 木ねじはぎ
(10) 蟻くさびはぎ
(11) 端ばめはぎ

 

 

 

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木工DIYに必要な接合金物のご紹介。

接合金物には、クギ、ネジ、ボルト、ナットなど種類はたくさんありますが、

 

その中から木工に必要なものや、そり止めに必要な金物、天板と足との接合に使用する

 

金物などをご紹介します。

 

クギ

 

鉄丸クギ

一般的な軟鉄でできているクギです。

 

板厚の2.5~3倍くらいの長さが必要です。

 

通常は接着剤と併用して使います。

 

リングクギ

胴部がリング状になっており、保持力の強いクギです。

 

ケーシングクギ

頭が小さくなっており、木部の中に埋め込めるようになっています。

 

スクリュークギ

胴部がネジ状になっており、保持力が大変強いクギです。

 

又クギ

U字型のクギで、金網やワイヤーなどを固定するときにつかいます。

 

波クギ

板の木端同士をつなぐときに使用します。

 

アイクギ

頭がなく、両方が尖っており両方に打ち込めるクギです。

 

カクシクギ

打ち込んだ後に頭部を取り除くことができるクギです。

 

 

ネジ

 

木ネジ

木工用のネジで、頭の形で皿、丸皿、丸、頭の溝に+用と-用があります。

 

コーススレッド

ネジの間隔が広く、山も高く保持力が強いネジです。木工用にオススメのネジです。

 

ボルト、ナット

 

木工用では、六角ボルトや全ネジボルトなどがあります。

 

六角ボルトは頭が六角になっており、ナット、ワッシャーとセットで使用します。

 

全ネジボルトは頭はなく、胴部全部にネジが切ってあり、両方からナットで締め付けます。

 

駒止め金物(アングル天板止)

 

天板と幕板との接合や天板にそり止めの角棒を取り付ける際に使用する金物です。

 

一般的には、「アングル天板止」という名称で販売されているようです。

 

駒止め金物は小さなL型の金物ですが、片方は2個の丸型の木ネジ用の穴が開いており、

もう片方には小判型の長穴が開いています。

 

 

小判型の長穴には、横穴とたて穴があり、長穴の方向が天板の木目の方向と

平行になるように、取り付ける位置によって使い分けます。

 

取り付け方法につきましては、反り防止の加工方法をご覧ください。

 

 

 

左が横穴 、 右がたて穴 となります。

 

ご購入につきましては、下記画像をクリックしていただきますと販売されているページにいけます。

 

 ヨコアナ

 タテアナ

 

脚の接続金具

 

テーブルの脚を接続するための金具です。

 

レッグジョイント

 

天板に直接脚を取り付けるための金具です。

 

ご購入につきましては、下記画像をクリックしていただきますと販売されているページにいけます。

 

株式会社ナカノ

 

アトムワンツージョイント

 

 

幕板金物

 

幕板付きのテーブルに脚を取り付ける金具です。

 

幕板金物は、テーブル脚コーナー金具とも呼ばれています。

 

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